エコキュートの電源が入らないときの原因と対処法

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エコキュートは、省エネ性能に優れた人気の給湯器ですが、寿命や不調によって突然「電源が入らない」というトラブルが起きることがあります。

お湯が出なくなるとお風呂や洗い物など日常生活に大きな支障をきたすため、迅速な対応が求められます。

本記事では、エコキュートの電源が入らないときに考えられる原因や確認すべきポイント、自分で対処して解決できるケースと具体的な修理方法、交換が必要となるケースについて詳しく解説します。

この記事でわかること

  1. エコキュートの電源が入らない原因
  2. 自分でできる修理方法
  3. 業者に修理交換を依頼した方が良いケース
  4. 交換が必要なケース

エコキュートの電源が入らない!主な原因と対処方法

エコキュートの電源が入らない場合、考えられる原因はブレーカーや配線などの電気的なトラブルから、内部機器の故障までさまざまです。

まずは落ち着いて以下の対処法を試してみましょう。

専門業者に依頼する前に、ご自身で解決できる可能性が高いです。

ブレーカーが落ちている

エコキュートの電源が入らなくなる原因の中でも、頻発しやすいのがブレーカー(配線用遮断器)が落ちることです。

ブレーカーが落ちる原因は、漏電、落雷、電源の過電流、契約電力を超過した電気の使用、配線や部品の損傷などが考えられます。

電力の急な負荷や漏電が起きると、安全装置としてブレーカーが落ちてしまうのです。

自分でできる対処方法は、ブレーカーや漏電遮断器を確認し、OFFになっていればONにすることです。

まずは自宅のブレーカーがOFFになっていないか確認し、OFFになっている場合はONにしましょう。

同時に、エコキュートの貯湯ユニットに備え付けられている漏電遮断器を確認し、OFFであればONにしてください。

電源を復帰させたうえで、再度エコキュートの電源を入れて、正常に稼働するか確認します。

アンペアブレーカーが頻繁に落ちるようなら、電力会社との契約電力量を超える電力を使用していますので、家電の同時使用を控えるか、契約内容の見直しを検討しましょう。

漏電している

漏電が発生すると、安全装置が作動して自動的にブレーカーが落ちます。

漏電はエコキュートの水漏れ、電気機器の経年劣化、配線やプラグの損傷、結露や湿気など水分の影響、タコ足配線による電力の過負荷、コンセントの緩みやグラつきなど、さまざまな原因で起きます。

対処方法は漏電の原因となっている家電の修理や交換、コンセントの修理、配線の見直しなどが挙げられます。

原因に合わせて対処する必要がありますが、漏電は危険な状態ですので、基本的には専門業者による修理交換が必要です。

まずは漏電がエコキュートか、別の箇所かを確認しましょう。

ブレーカーがすべてONの状態で、エコキュートの貯湯タンクに備え付けられている漏電遮断器のみが落ちるようなら、エコキュートが漏電している可能性が高いです。

エコキュート以外で漏電が起きている場合は、主幹ブレーカーが入った状態で、各回路のブレーカーを一つずつ順番に上げると、遮断機が落ちる回路を特定することができます。

漏電遮断器は雨や湿気の影響で一時的に遮断することがありますが、何度も繰り返し落ちるようなら、すぐに使用を中止して業者に修理交換を依頼しましょう。

放置して無理な使用を続けると、漏電箇所から火花が出て火災が起きたり、感電事故を起こしたりするなど、命に関わる事故につながる恐れがあり大変危険です。

停電・落雷の影響

台風や落雷などの自然災害や、地域的な停電もエコキュートの電源が入らなくなる原因のひとつです。

豪雨や落雷、地震などによって、一時的にブレーカーが落ちることがあります。

この場合は停電が終わるのを待ち、手動でブレーカーを上げれば復旧することがほとんどです。

ただし、落雷による故障の場合は、内部の基盤が損傷している可能性にも注意しなければなりません。

ブレーカー復旧後も電源が入らないようなら、繰り返しブレーカーを入れ直すことは避けて、業者に修理交換を依頼しましょう。

電源プラグが抜けている

意外と見落としがちなのが、電源プラグがコンセントから抜けているケースです。

エコキュートの場合、近くで掃除や作業をした際や、子どもと遊んでいる時などで、誤ってプラグに触れてしまうことがあります。

イタズラ被害によって意図的に電源プラグが抜かれケースにも注意が必要です。

コンセントから電源プラグが抜けているようなら、しっかり差し込んで、電源が復旧するかご確認ください。

併せて、防水カバーがきちんと設置されているか、カバー内に水濡れが無いかも確認しておきましょう。

断線している

エコキュートの配線・電線が断線した場合は、感電・火災・漏電の恐れがあるため、DIYでの対応は厳禁です。

自分で修理せず、必ず専門業者に修理を依頼することが重要です。

断線が疑われた時点で、すぐにエコキュート本体の主電源とブレーカーをOFFにして、使用を中止してください。

断線箇所の繋ぎ直しや新しい配線の引き直し工事は、メーカーやエコキュート専門店などが対応するため、すぐに業者に依頼しましょう。

リモコンや表示パネルの不良

エコキュート本体に電源が供給されていても、リモコンの故障や表示パネルの不良によって「電源が入っていない」と誤解するケースもあります。

リモコンの電源表示や設定が正常かどうか確認することも大切です。

自分でできる対処方法は、リモコンの設定やエラー表示を確認し、リセット操作などの復旧作業を行うことです。

エラーコードが出ている際は、説明書やメーカーのホームページを参照してエラー内容を確認し、指示された対処方法を試してみましょう。

リモコンがロックされている

チャイルドロック機能が働いていると、操作できず「電源が入らない」と感じるケースもあります。

設定を解除することで正常に使用できる場合があります。

安全装置が作動・一時的なエラー

エコキュートは安全のために自動で停止する仕組みを備えています。

過電流や通信エラー、凍結や結露による水濡れ、接触不良など、何らかの理由で安全装置が稼働すると、一時的なエラーが発生し、電源が入らなくなることがあります。

これは、スマホやパソコンのフリーズと似ており、電源をリセットすることで解消することが多いです。

エコキュートの再起動(リセット)方法は、主電源や漏電遮断器をOFFにして、30秒程度待ってからONに戻し、電源を入れて正常に稼働するか確認という流れが一般的です。

リセット方法はエコキュートのメーカーや機種によって異なる場合があるため、必ず取扱説明書をご確認ください。

内部部品の故障

内部部品の故障により電源が入らなくなることもあります。

エコキュート全体の動作を制御する制御基板、 貯湯タンクへの水の特に供給を制御する電磁弁、空気中の熱を使ってお湯を沸かす役割を担うヒートポンプユニットなど主な部品が故障すると、エラーが発生し電源が入らなくなることが多いです。

機器内部の部品が損耗して不具合を起こした場合、対処は専門的な知識と技術が必要であり、自分で修理することはできません。

基板や電磁弁の故障が疑われる場合は、速やかに業者へ依頼しましょう。

エコキュートの修理交換を業者に依頼する判断基準

自分でできる対処方法や電源リセットを試しても復旧しない場合、無理に触るのは危険です。

電気系統のトラブルや内部部品の故障は、素人では判断や修理が難しいため、早めに専門業者へ相談することが重要です。

以下のような症状がある場合は、なるべく早く業者への依頼を検討しましょう。

エコキュート本体のブレーカーが繰り返し落ちる

漏電遮断器や専用ブレーカーが何度も落ちるたり、戻してもすぐ遮断されたりする場合、エコキュート本体の内部で漏電やショート、部品の故障が発生している可能性が高いです。

非常に危険な状態なので、ご自身で解決しようとせず、すぐに専門業者に点検と修理を依頼してください。

リモコンの表示が消えて復旧しない/操作不能

リモコンの表示が完全に消えて復旧しない場合は、リモコン自体の故障に加え、配線や接続端子、メイン基板などの異常が疑われます。

リモコンが画面操作を受け付けない状態は本体と通信できていないサインであり、自分での修理は困難です。

操作ができないと電源が入らないため、早急に専門業者に依頼して原因の特定と修理対応を受けましょう。

エラーコードが消えない

エラーコード表示がある場合は、説明書で内容を確認して、自分で対処できる内容であれば説明書に記載された対処方法を試すのが基本です。

ですが、エラーが頻繁に表示されたり、リセットしてもエラーが消えない場合は、内部の制御基板やセンサーの故障が考えられます。部品の修理交換と故障個所の特定は、専門的な知識と技術が必要なため専門業者に任せましょう。

コンセントや配線に異常がないのに電源が入らない

電源プラグやブレーカー、リモコン設定など外部要因をすべて確認しても復旧しない場合、本体内部の基盤や電気系統が故障していることが多いです。

家庭内での改善は難しい状態のため、業者への依頼が必要です。

異音・焦げ臭・煙・水漏れなどの異常

電源が入らないだけでなく、稼働時に異音や異臭、本体から黒煙が出る、貯湯タンクや配管から水が漏れているなど明らかな異常が起きている場合、電子部品・電装部品・配線のショートなど、重要な部品が故障している可能性があります。

放置すると状態が悪化し、修理費用が高くなるだけでなく、火災や感電、爆発など危険な事故につながる恐れもあります。

安全を最優先に対応することが大切ですので、すぐに使用を中止し、電源を落としたうえで業者に連絡しましょう。

災害後に通電しても復旧しない

落雷や台風、地震などの災害後に電源が入らない場合は、基板や配線の損傷が考えられます。

見た目には異常がなくても内部に故障が隠れていることが多く、感電や漏電の危険があるため、必ず専門業者に点検を依頼してください。

エコキュートの交換が必要になるケース

エコキュートの電源が入らない不具合は、簡単なメンテナンスや修理で解決できる場合もありますが、長期間使用したエコキュートは部品全体が劣化しており、交換が最適な場合もあります。

以下のようなケースは、修理よりも本体交換を検討するのが安心です。

10年以上使用している

エコキュートの平均寿命は10〜15年とされています。

定期的な点検や部品の交換、設置環境や使用状況などによって長持ちすることもありますが、ヒートポンプユニットも貯湯タンクも10~15年が耐用年数であり、交換時期の目安です。

設置してから10年以上経過しているエコキュートの電源が不安定・電源が入らない症状が頻発する場合、複数の部品が同時に劣化していることが多く、安全面やコスト面から修理よりも本体交換がおすすめとなります。

また、古い機種は交換部品の生産が終了となっており修理自体が不可能な可能性が高いこと、最新のエコキュートは旧製品より省エネ性が高くランニングコスト削減に繋がることなども、修理より交換がおすすめの理由となります。

複数回故障を繰り返す

一度修理をしても短期間で同じような故障を繰り返す場合、特定の部品だけでなく他の部品も劣化している可能性が高いです。

エコキュートは一度修理を行えばしばらく安定して使えますし、交換よりも修理費用の方が基本的には安く済みます。

ですが、短期間のうちに何度も同じような故障が発生する場合には、本体全体の寿命が近づいていると考えられます。

電源が入らない症状が頻発する場合、部分的な修理を何度も繰り返すだけでは根本的な解決になりません。

修理を繰り返すとそのぶん費用はかさみますし、部品の取り寄せや作業日程の調整、修理自体に時間がかかることから何日もお湯が使えなくなることもあります。

本体を丸ごと新しいものに交換した方が、長期的に見てコストパフォーマンスが良いことが多く、日常生活への支障も最小限で済みます。

制御基板や電気系統の故障

制御基板や電気系統などが故障していると、電源自体が入らなくなることがあります。

リセット操作によってエコキュート本体を再起動することで、一時的に復旧する場合もあります。

ですが、まったく電源が入らない・反応しないようであれば、修理では対応できない可能性が高いため、エコキュートの本体そのものの交換が必要です。

また、配線・端子・構成部材の目視確認で明らかな断線や腐食・亀裂がある場合も、安全面から本体交換が必要です。

リモコン・本体ともに全く作動しない

リモコンの表示が消え、本体もまったく反応しない場合は、内部の深刻な故障が考えられます。

まずはブレーカーや配線の状態を確認する必要がありますが、それらに異常がないにもかかわらず電源が一切入らない場合には、本体そのものが故障している可能性が非常に高いです。

このケースでは修理で解決できる場合もありますが、基盤や電気系統が広範囲に劣化・損耗していることが多く、長期的な安定使用を望むなら交換が適しています。

とくに冬場など給湯が欠かせない時期に完全停止してしまうと生活に大きな支障が出るため、早めの交換対応が望まれます。

エコキュートの修理・交換は専門業者へ依頼を

エコキュートの電源が入らない原因は多岐にわたり、誤った対応をすると故障の症状悪化や、感電や火災など重大な事故を引き起こす恐れがあります。

本体内部の修理は無資格者が行うことは禁止されており、メーカーや専門業者への依頼が必須です。

必ず資格を持つ専門業者に依頼し、正確な診断を受けるようにしましょう。

複数の業者に見積もりを依頼すれば、費用の相場も把握しやすくなります。

まとめ:電源が入らないときは早めの対応が重要

エコキュートの電源が入らない場合、ブレーカーや配線の不具合といった軽微な原因から、基盤やタンクの故障といった深刻な問題まで幅広い要因が考えられます。

まずは自分で確認できる範囲をチェックし、それでも改善しない場合は速やかに業者へ相談しましょう。

設置から10年以上経過している場合は、修理より交換を検討するのが安心です。

電源が入らなくなったエコキュートの交換は、給湯器交換のユプロにおまかせください。

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電気温水器からエコキュートへの買い替えにも対応可能ですので、エコキュート関連の工事やお悩みは、お気軽にご相談ください。

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