給湯器のエラー「710」は燃焼制御回路の異常
原因と対処法、修理交換の目安も解説

給湯器エラーコード「710」燃焼制御回路異常の原因と対処法、修理交換の目安も解説

給湯器のリモコンにエラーコード「710」が表示されると、家中のすべてのお湯が使えなくなってしまいます。

このエラーの正体は、給湯器の司令塔である「電装基板(電子ユニット)」や、燃焼をコントロールする回路の異常です。

この記事では、エラー「710」が起きる原因から、自分で試せるリセット手順、修理にかかる費用の目安までをプロの視点で徹底解説します。

この記事でわかること

  1. 給湯器エラーコード「710」の原因
  2. 自分でできる対処方法
  3. 修理交換の判断基準と費用目安
  4. 修理交換における注意点

給湯器のエラー「710」とは?

給湯器のエラーコード「710」は、燃焼に関わる電装回路(基板・電磁弁駆動・ポンプ回路など)の異常を示します。

一言でいえば、給湯器が「脳への命令がうまく伝わらない、あるいは処理できない」という重いトラブルに陥っている状態です。

リモコンによっては「710」ではなく「71」と表示されることもありますが、意味は同じです。

メーカー別の代表的な定義は次の通りです。

メーカー別 エラー「710」の定義

リンナイ
電装ユニット異常
ノーリツ
燃焼制御回路の異常・電装基板、ガス電磁弁の異常
パロマ
元リレー回路の異常
パーパス
ガス電磁弁駆動回路異常
長府製作所
制御基板の【ガス(電磁弁・比例弁)不良検出】による運転停止
東京ガス
ガス系統の調整弁異常

メーカーによって表現は異なりますが、共通しているのは燃焼制御回路のという点です。

給湯器エラー「710」の主な原因

エラー「710」の原因は複数ありますが、よくあるものは次の通りです。

電装基板(制御基板)の故障

エラー「710」で最も多い原因は、電装基板(制御基板)の故障です。

基板上の電子部品が経年劣化したり破損したりすると、信号が正常に送れず燃焼制御に異常をきたすことがあります。

特に使用年数が10年を超えた給湯器において、発生しやすいエラーのひとつと言えます。

ガス電磁弁・電磁弁駆動回路の不具合

ガス電磁弁そのものが故障している、または電磁弁を動かす駆動回路にショート・断線などの異常が起きているケースです。

パーパス・長府製作所などでは、ガス電磁弁や比例弁系統の異常として明確に定義されています。

燃焼制御系の中でも重要な部品なので、異常があると安全のために停止し、リモコンにエラー「710」が表示されます。

ふろポンプ回路・電子ユニットの異常

お風呂のポンプを制御する回路の不調が、燃焼全体の制御エラーとして検知され、リモコンにエラー「710」が表示されることがあります。

ふろ自動・追いだき機能を使ったときに出やすい場合は、ふろポンプ回路や電子ユニットの異常<が疑われます。

一時的な誤作動

落雷や停電、電圧変動、雨水の侵入などにより、電子回路が一時的に誤作動を起こし、エラー「710」が出ることがあります。

この場合は、電源リセットで復帰するケースが多く、必ずしも深刻な故障とは限りません。

ただし何度も繰り返す場合は本体側の不具合が疑われます。

エラー「710」の典型的な症状

  • お湯を出そうとしても火がつかない
  • 途中で消える
  • 追い焚きや暖房(床暖房など)も一切使えない
  • リモコンに「710」が点滅し、再起動してもすぐに再発する
  • 異音やガス臭はしない

ガス臭い・焦げ臭いなどが必ず出るわけではなく、本体から異音がしない場合も多いのが特徴です。

これはエラー「710」が「燃焼そのもの」よりも、燃焼を制御する「電装側」で異常が起きていることが多いためです。

エラー「710」自分でできる対処法

エラー「710」は燃焼制御に関わるデリケートなエラーです。

一時的な誤作動であれば、以下の手順で復旧する可能性があります。

リモコンでリセット

  1. 家中の蛇口(給湯栓)をすべて閉める
  2. リモコンの運転スイッチを「切」にする
  3. 約1分間待機する
  4. 再度「入」にして、エラーが消えるか確認する

電源抜き差しリセット

  1. 家中の蛇口(給湯栓)をすべて閉める
  2. リモコンの運転スイッチを「切」にする
  3. 給湯器本体の電源プラグ(コンセント)を抜く
  4. 約1分間待機
  5. 3分ほど放置して、内部回路を完全に放電させる
  6. 再度プラグを差し込む
  7. リモコンを再度「入」にして、エラーが消えるか確認する

給湯器リセットの注意点

「710」は危険度が高めのエラーであり、自分自身でできることは多くありません。

安全なリセット作業までがご家庭内での対処方法と考え、分解や配線確認は危険なので絶対に行わないでください。

リモコンにエラーコードが表示されていると、安全装置によって機器の運転が停止しているため、火災やガス漏れなど危険性の高い事故が起きにくい状態と言えます。

ですが、リセットを繰り返すと基板へのダメージが広がったり、無理な燃焼を招く恐れがあり大変危険です。

リセットは2回までとし、それでも再発する場合はすぐに使用を中止してください。

エラー「710」修理にかかる費用

リセットで直らない場合、基板や電磁弁の交換が必要です。

修理費用の目安は、電装基板(制御基板)交換で3〜6万円、ガス電磁弁・比例弁の交換で2〜4万円となります。

参考として、各メーカーが提示するエラー「710」「71」が出た際の修理料金の目安は、ノーリツが5,000~55,000円、リンナイが27,500円~49,500円(税込)と提示されています。

参考料金には出張費や技術料が含まれていますが、実際の料金は給湯器の状態や現場状況などによって変動します。

そのため、実際にかかる料金は作業員が現地で診断してから決定となる点にご注意ください。

なお、給湯器の修理ができるのはメーカーのみとなっています。

修理部品は一部の消耗品を除き、一般販売されていません。

そのため、エラー「710」に限らず給湯器の修理を希望される場合は、ご使用中の給湯器のメーカーに直接連絡してください。

エラー「710」交換にかかる費用

給湯器の交換にかかる金額は、種類がもっとも影響します。

種類ごとの費用目安は、給湯専用ガス給湯器で約8~15万円、追い焚き付きガスふろ給湯器で約14~25万円、温水暖房熱源機で約23~36万円が一般的です。

エコジョーズの場合は、上記から約2~6万円アップとなります。

交換費用の内訳は、「給湯器の本体代金、リモコン代、標準工事費、既設給湯器の処分費、出張料、部品代」などで構成されています。

実際の総額は、機種の種類や号数、設置状況、配管の状態によって変動するため、事前に見積もりで詳細を確認することが大切です。

特に、マンションやアパートなどのPS(パイプスペース)設置タイプの給湯器は、本体のサイズや排気トップの形状などが限定される場合や、狭所作業が必要になることがあります。

費用が変動しやすい傾向にあるため、事前の現地確認と詳細な見積もりをもとに、慎重に検討するようにしましょう。

修理か交換か?「710」が出たときの判断基準

エラー「710」が表示された場合の判断目安は、使用年数です。

使用期間が7年未満であれば修理、7年以上かつ修理費用が高額になる場合は交換を視野に入れ、10年以上使用している場合は交換がおすすめです。

特に、10年以上使用した給湯器にエラー「710」が出た場合は、本体の寿命である可能性が非常に高いため、交換を選ぶのが現実的です。

基板が故障し始めているということは、熱交換器や燃焼ファンなど他の重要部品も同様に劣化している可能性が高い状態です。

高額な費用をかけて基板を修理しても、数か月後に別の部品が故障するリスクは否定できません。

そのため、本体ごとの交換が結果的に最も経済的で安全な選択となります。

給湯器は一般的に10年ごとの交換が推奨されており、10年以上経過すると修理部品の製造が終了していることもあります。

その場合、修理自体ができないケースもあります。

さらに、突然お湯がまったく出なくなる可能性や、火災・一酸化炭素中毒など重大な事故につながるリスクもあるため、10年以上使用している給湯器が故障した場合は、早めの交換を検討すべきです。

一方で、使用年数が短い給湯器であれば、保証が利用できる可能性や、修理費用が比較的安価で済む可能性が高いため、修理を選ぶのが適しています。

メーカー保証が適用されれば、修理費用が無償になることもあります。また、施工業者独自の保証に加入している場合は、保証期間や保証内容を確認するようにしましょう。

集合住宅での注意点

マンションやアパートなどの集合住宅では、給湯器の修理や交換にあたって注意すべきポイントがいくつかあります。

まず賃貸住宅の場合、給湯器の故障原因が経年劣化や自然災害などによるものであれば、原則として貸主(管理会社・オーナー・大家)が修理や交換費用を負担します。

ただし、借主が自己判断で修理を試みて故障範囲を広げてしまった場合や、無断で交換した場合、故障を知りながら長期間放置した場合などは、借主側に費用負担が生じる可能性があります。

そのため、賃貸物件で給湯器の不具合に気付いた場合は、自分で対応しようとせず、速やかに管理会社やオーナーへ連絡することが重要です。

一方、分譲マンションの場合は、区分所有者(居住者)が修理・交換費用を負担するのが一般的で、業者の手配も自分で行います。

ただし、マンションによっては管理規約で給湯器の種類や色、設置方法などが指定されていることがあります。

また、交換前に管理組合への報告や申請が必要なケースもあるため、必ず事前に規約内容を確認してから進めるようにしましょう

まとめ|給湯器エラーコード「710」について

給湯器のエラー「710」「71」は、燃焼制御回路や電装基板の異常を示すエラーです。

雷など一時的な誤作動で表示される場合もありますが、基本的には制御基板に異常が起きていることが多く、再発するなら早めの点検が必要です。

リセットで一度消えても、何度も出るなら放置せず、修理か交換の見積もりを取って比較するのが現実的です。

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